日本の温室効果ガス排出量の推移
日本の温室効果ガス排出量(2010年度):平成24年4月13日発表
2010年度のわが国の温室効果ガスの総排出量は、12億5,800万トンでした。これは、京都議定書の規定による基準年の総排出量と比べると、0.3%の減少となっています。
また、2009年度の総排出量と比べると、産業部門をはじめとする各部門の二酸化炭素排出量が増加したことなどにより、4.2%増加しています。その原因としては、2008年に発生したリーマンショック後の景気後退からの回復の中で、製造業等の活動量の増加に伴い産業部門からの排出量が増えたこと、猛暑厳冬により電力消費が増加したことなどが挙げられます。
なお、2010年度の京都議定書に基づく吸収源活動の排出・吸収量は、約4,990万トン(森林吸収源対策4,890万トン、都市緑化等110万トン)の吸収となりました。これは、基準年総排出量の約4.0%に相当します。うち森林吸収源対策による吸収量は3.9%に相当します。
環境省「2010年度の温室効果ガス排出量(確定値)について」
平成24年4月13日より引用
データ出所:環境省HP
2009年度の温室効果ガス排出量について
2009年度の温室効果ガスの総排出量は、12億900万トンでした。これは、京都議定書の規定による基準年(CO2、CH4、N2Oは1990年度、HFCs、PFCs、SF6は1995年)の総排出量と比べると、4.1%下回っています。2008年度の総排出量と比べると、産業部門をはじめとする各部門の二酸化炭素排出量が減少したことなどにより、5.6%減少しています。
2008年度と比べて2009年度の排出量が減少した原因としては、2008年度後半の金融危機の影響による景気後退に伴う産業部門をはじめとする各部門のエネルギー需要の減少が2009年度も続いたこと、原子力発電所の設備利用率の上昇等に伴い電力排出原単位が改善したことなどが挙げられます。
なお、2009年度の京都議定書に基づく吸収源活動の排出・吸収量は、約4,700万トン(森林吸収源対策4,630万トン、都市緑化等70万トン)の吸収となりました。これは、基準年総排出量の約3.7%に相当します。
環境省「2009年度の温室効果ガス排出量(確定値)について」
平成23年4月26日より引用
2008年度の温室効果ガス排出量(速報値)について
2008年度の温室効果ガスの総排出量(速報値)は、12億8,600万トンでした。京都議定書の規定による基準年(CO2、CH4、N2Oは1990年度、HFCs、PFCs、SF6は1995年)の総排出量と比べると、総排出量としては1.9%上回っています。
2007年度の総排出量と比べると、エネルギー起源二酸化炭素について産業部門をはじめとする各部門の排出量が減少したことなどにより、総排出量としては6.2%減少しています。
2007年度と比べて2008年度の排出量が減少した原因としては、金融危機の影響による年度後半の急激な景気後退に伴う、産業部門をはじめとする各部門のエネルギー需要の減少などが挙げられます。 また、原子力発電所の利用率が長期停止の影響を受けていない時の水準(1998年度の実績値)にあったと仮定して総排出量を推計すると、2008年度の総排出量は基準年比で3.1%減となります。
環境省「2008年度の温室効果ガス排出量(速報値)について」
平成21年11月11日より引用
2007年度の温室効果ガス排出量について
温室効果ガスの総排出量は二酸化炭素に換算して約13億7,400万トンでした。これは、平成18年度の値(約13億4,200万トン)と比較して約2.4% (約3,200万トン) の増加で、京都議定書の規定による基準年(CO2、CH4、N2Oは1990年、HFCs、PFCs、SF6は1995年)の総排出量(約12億6,100万トン)と比較すると、約9.0%上回る値でした。
あわせて、京都議定書に基づく吸収源活動の排出・吸収量を算定した結果、平成19年度は約4,070万トン(うち森林4,000万トン、都市緑化等70万トン)の吸収となりました。これは、基準年総排出量の約3.2%に相当します。
環境省「2007年度の温室効果ガス排出量(速報値)について」
平成21年4月30日より引用
2006年度の温室効果ガス排出量について
温室効果ガスの総排出量は二酸化炭素に換算して約13億4,000万トンでした。これは、平成17年度の値(約13億5,800万トン)と比較して約1.3% (約1,800万トン) の減少で、京都議定書の規定による基準年(原則として1990年)の総排出量(約12億6,100万トン)と比較すると、約6.2%上回る値でした。あわせて、京都議定書に基づく吸収源活動の排出・吸収量を算定した結果、平成18年度は約3,800万トンの吸収となりました。これは、基準年総排出量の約3.0%に相当します。 平成18年度の値が平成17年度の値から減少した主な要因としては、社会経済活動の拡大による生産量の増加等に伴いエネルギー起源CO2排出量が増加した一方で、自主行動計画、国民運動、住宅・建築物の省エネ性能の向上、トップランナー基準による自動車の燃費改善及び機器の効率向上等の対策の進捗、電力排出原単位の改善、暖冬の影響等により、エネルギー起源CO2排出量が減少したことが挙げられます。
環境省「2006年度の温室効果ガス排出量(確定値)について」
平成20年5月16日より引用
2005年度の温室効果ガス排出量について
2005年度、我が国の温室効果ガスの総排出量は二酸化炭素に換算して約13億6,000万トンでした。これは、平成16年度の値(約13億5,700万トン)と比較して約0.2%(約300万トン) の増加で、京都議定書の規定による基準年(原則として1990年)の総排出量(約12億6,100万トン)と比較すると、約7.8%上回る値でした。あわせて、京都議定書に基づく吸収源活動の排出・吸収量を算定した結果、2005年度は約3,500万トンの吸収となりました。これは、基準年総排出量の約2.8%に相当します。
環境省「2005年度の温室効果ガス排出量(確定値)について」
平成19年5月29日より引用
(注1) 速報値の算定について……温室効果ガス排出量の確定値は各種統計の年報値に基づいて算定されますが、速報値の算定段階では各年度の年報値は公表されていないものがあります。そこで、各年度の年報値が公表されていないものについては、前年度の年報値等を代用しています。このため、速報値と確定値との間には誤差が生じる可能性があります。
(注2)確定値の算定について……「確定値」とは、我が国の温室効果ガスの排出量等の目録として条約事務局に正式に提出した値という意味です。今後、各種統計データの年報値の修正、算定方法の見直し等により、今般とりまとめた「確定値」が変更される場合があります。
(注3) 京都議定書目標との関係について……増加または減少という数値(%)は森林吸収源対策や京都メカニズムを含むものではないため、この数値と、我が国の削減目標であるマイナス6%とを直接対比することはできません。
〔参考文献・出典〕
環境省報道発表資料
〔参考・引用〕