針葉樹林と広葉樹林

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日本における針葉樹林・広葉樹林の面積

日本の森林を構成する主要樹種により分類した場合、針葉樹林と広葉樹林に分けられます。

針葉樹林・広葉樹林の面積

 

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広葉樹林と針葉樹林

広葉樹・ミズナラの葉の写真。針葉樹・エゾマツの葉の写真

 

サクラやカエデ、シイ、カシなどのように、幅広い葉を持つ木を広葉樹、マツやスギのように細長い葉を持つ木を針葉樹と呼びます(※)。さらに広葉樹には、カエデのように秋に葉を落とす落葉広葉樹と、シイやカシのように葉を落とさない常緑広葉樹に分けられます。

そして、森林を構成する主要樹種により、広葉樹林、針葉樹林と分類します。両者が分布する混交樹林もあります。

※針葉樹と広葉樹は葉の形の違いのみでなく、球果のでき方(裸子植物、被子植物)や細胞・組織の構造なども異なっています。葉の形だけで分けられない植物もあります。日本では、イチョウとソテツが例外的に針葉樹に分類されています(学術的にはどちらにも分類できないという見方もあります)。

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人工林は針葉樹林、天然林では広葉樹林

針葉樹林と広葉樹林の面積をみると、全体ではほぼ同程度ですが、森林の成立過程(人工林と天然林)で分けた場合、大きく違います。

人工林ではスギ、ヒノキ、カラマツなどの針葉樹が主要樹種となり、針葉樹林が9割以上を占めています。

針葉樹は、成長が速く、まっすぐに伸びるため、通直な材がとりやすく、軽くて柔らかいため加工しやすいという特徴があります。このような特性を活かし、日本では、スギやヒノキ、カラマツなどの針葉樹が多く植えられています。人工林は、おもに木材の生産を目的として、造林されています。

天然林では、主要樹種は広葉樹となり、広葉樹林が8割以上を占めています。

広葉樹は、どちらかというと横に枝葉を大きく張り、日光を多く受けることで生き残っていこうとします。広葉樹は、一般に成長が遅く、その材は重いものが多く、木目が変化に富んでいるものもあります。そのような樹種は美しい木目を活かして、家具や内装にも使われます。

※人工林は人の手で育てるため、「育成林」ともよばれます。

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日本の森林の樹種

日本の森林には、どんな樹種が多いのでしょうか? 参考になるデータがありましたので紹介します。

樹種別面積

 

※日本を約15700点の格子(四角い領域)に分けて、胸高の樹種で最も多いもの(属)の面積を調査したものです。

※実際の調査結果では、65科147属321種もありました。

※グラフ中のコナラ属にはカシ類、ナラ類が含まれます。


〔参考文献・出典〕
北海道立理科教育センター/一般社団法人日本林業協会「森林と林業」


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