吾妻山連峰の自然とハイキング
一切経山から見下ろす魔女の瞳
吾妻山(吾妻連峰)は福島県、山形県にまたがり、東西に伸びる2,000m級の峰々の総称です。東吾妻山(1,975m))、西吾妻山(最高峰2,035m)、一切経山(1,949m)などからなっており、このエリアは磐梯朝日国立公園として指定されています。
吾妻小富士は、富士山に似た山容の美しい山であり、福島市街地から眺める吾妻小富士は秀麗な山容の山で吾妻連峰のシンボルとなっています。頂上には巨大なすり鉢状の大きな噴火口もあるなど優れた山岳景観を呈しています。また、吾妻小富士は、早春には雪解けに伴い、その北斜面に「種まき兎」といわれる雪形が生じ、福島市周辺の農家は、この兎によって春の訪れを感じ、苗代の種まきを始めたといわれています。
吾妻連峰の山頂部は亜高山帯に属し、風が強く積雪量が多いという厳しい環境のもと、ハイマツ帯が広がり、「高山植物の宝庫」とも呼ばれています。特にヤエハクサンシャクナゲ(ハクサンシャクナゲの花が八重咲きになったもの)は天然記念物に指定されているとともに、福島県の郷土の花(県花)としても親しまれています。
吾妻連峰の浄土平から一切経山を経由し、山形県の天元台や福島県会津の裏磐梯への登山コースがあり、春の新緑から秋の紅葉シーズンまで、多くの登山愛好者(ハイカー)に親しまれています。高村光太郎の「智恵子抄」で有名な安達太良山を主峰とした安達太良連峰にも連なり、豊かな自然景観を楽しませてくれています。の圧巻は、一切経山の北側の「魔女の瞳」と呼ばれている五色沼です。不思議なコバルトブルーの水をたたえており、太陽光の具合で刻々と色が変化します。
吾妻連峰の山腹を縫って走る、磐梯吾妻スカイラインは格好のドライブコースであり、その中間にある浄±平は登山や行楽の基地となっており、駐車場、ビジターセンター、天文台、レストハウス等の施設も整っております。