世界の森林の減少速度

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世界の森林の減少速度

1990年~2020年(30年間)に世界で減少した森林面積は年平均で約592万haです。数字だけでは想像がつかない面積ですが、計算すると、
1年間に東京ドーム1,265,476個分(1分間につき約2.4個分、1時間では約144個分)に相当する森林面積が減少していることになります。

世界のエリア別森林面積の増減の地図

 

荒廃した森林の写真

農地への転用 非伝統的な焼畑農法などが森林減少の主な原因となっている

森林減少の原因は、農地への転用、過剰な伐採、違法伐採、森林火災など。南米、アジア、アフリカなどの熱帯林の減少が目立っています。

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地域的な偏りが見られる森林面積が増減

1990年から2000年までは、ヨーロッパ以外の全ての地域で森林が減少していましたが、2000年以降のヨーロッパや中国などは、大規模な植林などのにより増加しています。また、アフリカ地域では減少傾向が若干ゆるやかになりました。

一方、南アメリカ、東南アジアなどの熱帯林などでは、森林の減少率に高い傾向が続いています。

世界の森林面積の増減には、地域的な偏りが見られます。

世界の森林面積の増減 グラフ
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森林の減少問題は世界全体で対処していく必要がある

森林の減少は、開発途上地域における森林の農地への転換、過剰な伐採や違法伐採、森林火災等によるものです。
これらの背景には当事国において様々な社会的・経済的問題が絡んでいるため、当事国のみでの解決は困難です。
国際社会が協力して森林の整備・保全を進めるなどの必要があります。

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森林の喪失と生物種の絶滅

世界の森林のうち95%が天然林、5%は植林(人工林)です。地球に全体に占める森林面積は7.7%で、熱帯林は3.6%です。

地球上には、4000万種~1億種(※)の生物が存在すると推定されています。上記のとおり熱帯林は地球上では、ごくわずかですが、生物の5割~9割が生息していると考えられています。

※ただし、現在までに記載されている生物の総種類数は約175万種(環境省/2014.11 )

生命を育んでいる「生物種の宝庫」である貴重な森林が、熱帯林を中心に地球上から急速に失われつつあります。同時に、種の絶滅はかつてない速度で進行しており、1日100種以上の種が絶滅していると推定されています。

たった100年で約4万倍以上の絶滅スピード

年間に絶滅した種の数は、恐竜時代(ジュラ紀~白亜紀)は0.001種/年、1万年前は0.01種/年、1000年前は0.1種/年、100年前からは1種/年以上の割合で生物が絶滅しています。この絶滅のスピードは加速されており、現在では1日に約100種/年となっています。つまり、年間4万種もの生物が地球上から姿を消していることになります。

〔参考・引用〕山形大学/2020.5.28
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熱帯林を有する国での森林の減少が目立つ

世界的に森林の減少が進んでいます。中でもアフリカ、ラテンアメリカ(南米等)の熱帯雨林を有する国での減少が目立ちます。これらの熱帯及び亜熱帯地域における国々の森林減少の原因は農業開発(商業生産と自給)とされています。

森林面積の減少が大きい国

FAO「Global Forest Resources Assessment 2020」をもとに作成


〔参考文献・出典〕
環境省HP/FAO「Global Forest Resources Assessment 2010」/環境省地球環境局「世界の森林を守るために」


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