下刈 したがり
苗木を雑草や雑木から守る
下刈とは、植林した苗木のまわりに生い茂る雑草や雑木を刈り取る作業のことです。苗木の成長を妨げる植物を除去することで、光や養分を苗木に集中させ、健全に育てるために不可欠な工程です。
下刈は、植林後の5~6年間ほど、苗木が十分に成長して周囲の雑草に負けなくなるまで、毎年行います。時期としては、雑草が大きくなる春〜夏にかけて(初夏と晩夏に1〜2回)実施されるのが一般的です。
下刈の必要性
どんなに丁寧に地拵え(じごしらえ)をして植栽しても、自然環境ではすぐに雑草や雑木が生い茂ります。苗木のまわりがこうした植物に覆われると、日照不足、水分や栄養の競合、病害虫の温床などの原因となり、苗木の生育が妨げられてしまいます。
そのため、苗木が周囲の雑草よりも高く、大きくなるまで、根気よく下刈を続ける必要があります。
下刈作業
下刈には、状況に応じて手道具の「刈払鎌」や、エンジン式や電動の「刈払機(草刈機)」などの機械が使われます。作業では、苗木を誤って切らないよう細心の注意が必要です。また、傾斜のある地形や、雑木が密生している場所では作業が重労働になることもあります。
こうした下刈作業は、苗木が周囲の雑草よりも高くなり、自立できるまで繰り返し行われます。一般に、苗木が2メートル以上に育ち、雑草に覆われなくなった時点で、下刈の役割は終わりを迎えます。その後は、枝打ちや間伐といった次の育林工程へと進みます。

🌳 森を育てるための大事なしごと
「下刈(したがり)」
下刈(したがり)は、山や森に木を植えたあと、そのまわりに生えてくる草や小さな木をかり取るしごとです。草がしげると、せっかく植えた木の赤ちゃん(なえぎ)が、光をあびられなかったり、水や栄養がたりなくなってしまいます。
だから、なえぎが元気に育つように、草やじゃまな木を定期的にかってあげる必要があるのです🌱
✂️ 草をかるときの道具と注意
下刈では、てで使う「かま」や、エンジンや電気でうごく「草かりき(刈払機)」を使います。作業中は、まちがってなえぎを切ってしまわないように、とても気をつけながら作業します。
また、山の坂になっているところや、木がいっぱい生えている場所では、下刈はとてもたいへんな力仕事になることもあります。
📏 どこまで続けるの?
下刈は、なえぎが草より高くなるまでつづけます。ふつうは2メートルくらいまでそだてば、まわりの草に負けなくなるので、草をかるしごとはおしまいです✨
そのあとは、えだを切ったり、木の間をあけたりして、もっと元気な森になるように育てていきます🌲