森林・林業における素材生産とは

伐採された立木を造材・集材・運材し、木材として供給する林業の中核工程

素材生産とは、森林内の樹木を伐採し、丸太として社会へ送り出すまでの一連の作業のことで、林業の中核的な工程です。「木を伐る」行為にとどまらず、森林施業の成果を木材利用へとつなぐ重要な役割を担っています。

森林・林業における素材生産とは

素材生産とは、森林内で伐採された樹木を丸太(素材)として生産し、利用可能な形で搬出するまでの一連の作業を指します。単に木を伐る行為だけでなく、伐倒後の造材、林内での集材、そしてトラックによる運材までを含めた総合的な生産工程である点が、素材生産の大きな特徴です。

森林・林業において木材が社会で利用されるためには、立木のままではなく、規格や用途に応じた丸太として整えられる必要があります。素材生産は、森林資源を「利用できる木材」へと変換する、林業の中核的な役割を担っています。

森林施業の中での素材生産の位置づけ

森林施業は、植林による更新から始まり、下刈や除伐、間伐といった保育作業を経て、最終的に主伐が行われるという一連の流れで構成されています。素材生産は、この施業の流れの中で、主伐や搬出間伐などの伐採が行われた後に実施される工程です。

つまり、素材生産は森林施業の最終段階に位置づけられ、森林で育てられてきた木を社会へと送り出す「出口」の役割を果たしているといえます。森林経営や木材流通の観点から見ても、素材生産は林業経済を成立させるために欠かせない工程です。

素材生産の基本的な工程

素材生産は、いくつかの工程を経て行われます。まず最初に行われるのが、立木を伐り倒す伐採作業です。チェーンソーや高性能林業機械を用いて、安全を確保しながら計画的に伐倒が行われます。伐倒方向の管理や作業者同士の連携は、事故防止の観点から特に重要です。

次に、伐り倒した木を用途に応じた長さに切り分け、枝を取り除く造材作業が行われます。この工程では、製材用、合板用、チップ用など、木材の用途を考慮しながら丸太が整えられます。ここでの判断が、木材の価値や利用効率に大きく影響します。

造材された丸太は、そのままでは林内に点在しているため、集材作業によって集積土場へと運ばれます。地形や作業条件に応じて、フォワーダや架線集材など、さまざまな方法が用いられます。最後に、集積された丸太はトラックに積み込まれ、原木市場や製材工場などへ運材されます。

素材生産の方法と使用される機械

素材生産の方法は、森林の立地条件や規模によって大きく異なります。比較的緩やかな地形では、高性能林業機械を活用した効率的な素材生産が行われることが多く、ハーベスタやフォワーダなどの機械が導入されています。

一方で、急傾斜地や小規模な森林では、人力作業を中心とした素材生産が行われる場合もあります。こうした現場では、作業者の熟練した技術や判断力が重要となり、安全対策にも細心の注意が払われます。素材生産は、機械化と人の技術が現場条件に応じて使い分けられる作業であるといえます。

主伐・間伐と素材生産の関係

素材生産は主伐に伴って行われることが多いですが、間伐においても重要な役割を果たします。主伐の場合は、森林を更新することを前提に比較的大規模な伐採が行われ、その結果として大量の素材が生産されます。

一方、間伐における素材生産は、森林の健全性を保つことを目的としつつ、伐り出した木材を有効に利用する点に特徴があります。特に搬出間伐では、間伐材を山に残さず素材として生産することで、森林整備と資源利用を両立させています。

素材生産の目的と意義

素材生産の最大の目的は、森林資源を無駄なく活用し、木材として社会に供給することにあります。それは単なる経済活動ではなく、森林を循環的に利用し、次世代へと引き継いでいくための重要な取り組みでもあります。

また、素材生産は林業経営の収益を支える基盤であり、地域の雇用や山村経済にも大きく貢献しています。木材が使われることで森林の価値が保たれ、適切な森林管理が継続されるという好循環が生まれます。

素材生産をめぐる課題と今後

一方で、素材生産を取り巻く環境には多くの課題も存在します。作業者の高齢化や人手不足、作業コストの高さ、路網整備の遅れなどは、現場で深刻な問題となっています。また、伐採作業を伴うため、安全対策の徹底も常に求められています。

近年では、高性能林業機械の導入やICTを活用したスマート林業の取り組みが進み、素材生産の効率化と安全性向上が期待されています。国産材需要の拡大とともに、素材生産の重要性は今後さらに高まっていくと考えられます。

森林を持続的に利用し、その恵みを次世代へと引き継ぐためにも、素材生産は欠かすことのできない存在であり、今後も森林・林業の発展を支える重要な柱であり続けるでしょう。

🌲 もりの木は、どうやってぼくたちのところに来るの?

ぼくたちが使っている机やいす、えんぴつやおはし。 これらは、もともともりで育った木🌳からできています。

でもね、もりの木は、そのままでは使えません。 そこで登場するのが 「素材生産(そざいせいさん)」 というしごとです。

🌳木をえらんで、ていねいに切るよ

もりの中では、なんでもかんでも木を切るわけではありません。
「この木は、もう大人になったね」
「この木を使おう」
と考えながら、えらばれた木だけを切ります✂️

これは、もりが元気でいられるようにするためでもあるんだよ😊

🪵木を丸太(まるた)にへんしん!

切った木は、えだをはらって、ちょうどいい長さに切ります。
すると、ころんとした丸太🪵になります。

この丸太が、あとで家やつくえにへんしんする「もと」になります✨

🚜山から町へ、おでかけ!

丸太は山の中にあるので、そのままでは町まで行けません。
そこで、大きな車やはたらくきかい🚜を使って、
山から出して、トラックにのせて運びます。

この「山から出す → 町へ運ぶ」までのおしごとが、 ぜんぶまとめて 素材生産 なんだよ📦

🌱もりをまもる、だいじなおしごと

素材生産は、ただ木を使うだけじゃありません。
木を使ったあとには、あたらしい木をうえたり、
もりをきれいにしたりします🌱

だから、
👉 木を使うこと
👉 もりをまもること
この2つをいっしょにしている、だいじなおしごとなんだね✨

🌈おぼえてね

📌 素材生産は
「もりの木を、みんなが使える形にして届けるしごと」
もりと人をつなぐ、かっこいいおしごとだよ😊🌲


※「木を切る」は、本当は「木を伐る」と書くよ。

森林・林業学習館 for きっず

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