IPCC 気候変動に立ち向かう国際チーム

気候変動に関する政府間パネル

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、1988年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)によって設立された国際機関です。
正式名称は Intergovernmental Panel on Climate Change で、気候変動、特に地球温暖化に関する最新の科学的知見をもとに、世界各国から集まった研究者や科学者が共同で調査・分析を行っています。
IPCCの大きな役割のひとつは、こうした科学的情報を整理し、各国の政策決定者や関係機関に正確かつ中立的に伝えることです。つまり、専門家の知見を社会に役立てるための“橋渡し”を担う組織といえます。

※IPCC=Intergovernmental Panel on Climate Change

IPCC 気候変動に関する政府間パネルの写真

IPCC|気候変動に関する政府間パネル Celebration of the thirtieth anniversary of the IPCC/Source: IISD/ENB(FONA)

IPCCとは何か?

IPCCとは、Intergovernmental Panel on Climate Change の略で、「気候変動に関する政府間パネル」と訳されます。
1988年に世界気象機関(WMO)国連環境計画(UNEP)によって設立され、世界中の気候や地球環境の専門家が集まり、最新の科学的知見をもとに、気候変動について調査・分析を行っている国際機関です。

IPCCの主な目的は、「気候変動に関する科学的な情報を、世界各国の政策決定者に正確かつ中立的に伝える」ことです。つまり、科学と政治をつなぐ“橋渡し役”を担っています。

どんな活動をしているの?

IPCCの最大の仕事は、数年ごとに発行される「評価報告書(Assessment Report)」です。これは、世界中の何千人もの研究者が協力してつくり上げる、気候変動に関する最も信頼性の高い科学的レポートです。

  • 地球の気温や海面がどのように変化しているか
  • 人間の活動が気候にどんな影響を与えているか
  • 将来のシナリオ(温暖化が進んだ場合の影響)
  • 被害を減らすために、私たちができる行動(適応策・緩和策)

IPCCは独自の研究を行うのではなく、世界中の研究成果を整理し、中立的でわかりやすい形にまとめて提供しています。

なぜ私たちに関係があるの?

気候変動は、遠い未来の話ではなく、すでに私たちの暮らしに影響を与え始めています。
たとえば、猛暑や集中豪雨、台風の大型化など、日々の天気の異常もその一部です。

IPCCの情報は、各国政府の温暖化対策の基礎となるだけでなく、私たち一人ひとりが「何が起きているのか」「どう行動すればよいのか」を考えるための、重要な手がかりとなります。

科学の力で、未来を守る

IPCCは、科学の力で地球の「いま」と「これから」を明らかにし、よりよい未来のために世界を導こうとしている組織です。
ニュースなどで「IPCCの報告書が発表されました」と聞いたら、それは私たちの生活にも直結する、大切な情報なのです。


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